ラム肉のアレルギーは人間にも出る?主な症状を解説
ラム肉は、健康や美容にも良いことで注目されているお肉です。また、最近ではワンちゃん用にラム肉のドッグフードも販売されています。そこで気になるのはアレルギー反応です。他のお肉のドッグフードでアレルギーがある場合は、ラム肉で解消されるか気になるところでしょう。
そこで、本記事では、ラム肉のアレルギーについて、人間と愛犬に関する症状や対処法、ラム肉のドッグフードの選び方について解説します。
ラム肉の特徴
生後1年未満の子羊の肉をラム肉と言います。羊肉の別の種類、マトン肉に比べると臭いが少なく柔らかくて食べやすいお肉です。新鮮なラム肉は赤みがあって脂肪は白く、火を通すと淡いピンク色になります。
味は、マイルドな甘味がありジューシーであっさりとした旨味が特徴です。
また、生後3ヶ月以内の仔羊の肉をミルクラムといい、味がミルクのように甘味があって肉質が柔らかく、生産量が少ないので希少性のある高級食材として流通しています。
ラム肉に含まれている主な栄養素
ラム肉には、体質改善や美容効果のために役立つ、優れた栄養素が含まれています。
お肉の摂取量を気にしている方や、健康のために食生活を見直したい方におすすめのお肉です。
タンパク質
ラム肉にはタンパク質が豊富に含まれています。100gあたりの含有量は、ラムモモ肉で 20g、ラムロースで15.6gです。
タンパク質は、筋肉や臓器、骨、皮膚、髪の毛、血液などを構成する大切な栄養素です。
健康な身体づくりに、ラム肉を取り入れると栄養バランスに良い食生活ができるようになります。
不飽和脂肪酸
不飽和脂肪酸は、植物や魚の脂に多く含まれていますが、ラム肉にもたくさん含まれています。不飽和脂肪酸の働きには、悪玉コレステロールを抑制したり、中性脂肪を減らしたり、便秘解消や美容効果があります。
ビタミン類
肌や髪の毛のうるおいを保つことができるビタミン類が多く含まれています。また、ビタミン類は他の栄養素の働きを助けてエネルギーに変えることができます。脂肪の蓄積を防止できてダイエットにも役立ちます。
L-カルニチン
ラム肉に含まれているL-カルニチンは、脂肪酸を運搬して効率良くエネルギーに変えることができるので、基礎代謝を向上することができます。ラム肉のL-カルニチンの含有量は100g中およそ80mg、牛肉の3倍、豚肉の7倍です。疲労回復効果や、女性ホルモンのバランス整えてくれる作用など、さまざまなメリットがあります。
鉄分
貧血予防になる鉄分がたくさん含まれています。また、ラム肉の鉄分は、タンパク質やビタミンCの吸収率をアップするヘム鉄が豊富なので、鉄不足で体調を壊しやすい方には、疲労回復や貧血を改善するためにも役立ちます。
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人間にもラム肉でアレルギーは出る?
ラム肉のアレルギーについては、一定した事例は出ていませんが、まれに何らかの症状が出るケースもあります。
食品のアレルギー反応については、原因となる食べ物を食べた後に即、反応が出るケースと、反応が出るまでに時間がかかるケースがあります。
ラム肉を食べてアレルギーが出るケースは、時間がたってから反応するので、ラム肉が原因であるか判断できないことが多いです。
一般的にアレルギーの検査をする場合は、血液を採取してアレルゲンを特定します。アレルゲンとは、アレルギーの原因となる物質のことです。
ラム肉のアレルギー検査の場合は、「遅延型IgG抗体アレルギー検査」をします。検査では採血を行い、、普段の食生活でどの食べ物が体に悪影響を与えている可能性があるか調べることができます。
- ・遅延型食物アレルギー:すぐ症状が現れず、原因の食べ物に気付かないのが特徴
- ・即時型アレルギー:食後、通常30分以内にアレルギーの症状が即出てくるのが特徴
このように、ラム肉のアレルギーは判断しづらいため、気になる方は病院で検査することをおすすめします。
ラム肉のアレルギーで引き起こす症状
ラム肉によるアレルギーであるかは、特定はできませんが、一般的に時間をおいてから反応する「遅延型食物アレルギー」では、主に以下の症状が現れます。
- ・眼:充血、かゆみ、涙目
- ・口:口腔、唇、舌の違和感
- ・皮膚:じんましん、むくみ、湿疹
- ・消化器:下痢、吐き気、血便
- ・呼吸器:くしゃみ、鼻づまり、息苦しさ
- ・循環器:脈拍の乱れ
- ・神経系:元気がなくなる、尿や便を漏らす
- ・全身症状:アナフィラキシー(アレルギー反応でも特に重篤な状態)
ラム肉は食べてから即反応するアレルギーではないため、数時間経ってから気づくようになるため、もしかしたらラム肉では?と心配になった場合は、専門医に診断してもらうようにしましょう。
ラム肉のアレルギーの症状が出た場合の対処法
ラム肉のアレルギーは、ワンちゃんに関しては症状が出る可能性があり、ペットフードに含まれている原料からアレルギー反応が出る場合があります。
ワンちゃんも人間と同じようにストレス、遺伝、環境の変化などから免疫力が低下するため、牛肉などタンパク質が多く含まれているドッグフードを食べた場合に、アレルギーが出やすくなります。
もし、ワンちゃんの様子がおかしいなと気づいたら、動物病院で血液検査を受けてアレルギーがあるかどうか診察してもらうと良いでしょう。
ワンちゃんのアレルギー検査は、血液検査で「IgE検査」と「リンパ球反応検査」の2種類があります。
「IgE検査」では、アレルゲンについての抗体を検査し、検査項目40種類の中にラム肉によるアレルギーのチェック項目も含まれています。
「リンパ球反応検査」では、ドッグフードの中のタンパク質への反応を調べます。
一度、血液検査によるアレルギー反応を調べておくと、ワンちゃんの食事の管理がしやすくなり、ラム肉のドッグフードにアレルギー反応があるかどうか分かるようになります。
ラム肉は犬に与えても平気?
一般的に、肉類の主原料としたドッグフードでアレルギーを起こしやすい場合は、ラム肉であっても同じです。ラム肉が、鶏肉や牛肉のドッグフードよりもアレルギーになりにくいと言われているのは、ラム肉のドッグフードがまだ多く普及されていなかったという状況が関係しています。
しかし、最近では、ラム肉のドッグフードが、たくさん流通してきているため、愛犬にラム肉のドッグフードを与える方も増えています。
そこで、今までドッグフードのアレルギーで悩んでいた飼い主の方が、ラム肉に変えたことでアレルギー反応が軽くなったという事例も出ています。
これから、ラム肉のドッグフードを食べるワンちゃんたちが増えてくることで、アレルギー反応に関する良い事例が増えてくれば、ラム肉の効果が少しづつ分かってくることになるでしょう。
ラム肉のドッグフードを与えるメリット
では、ラム肉のドッグフードについて、以下の3つのメリットを紹介します。
- 1.アレルギー対策になる
- 2.肥満防止になる
- 3.健康づくりに役立つ
メリット①アレルギー対策になる
ラム肉のドッグフードは、他の原料を使ったドッグフードよりもアレルギーになりにくいという評判があるため、もし、ワンちゃんのアレルギーで悩んでいる方は、ラム肉に変えることで解消する可能性もあります。
なお、ラム肉のドッグフードを購入する際は、「動物性タンパク源がラム肉のみ」という表示をチェックして、他の原料と混合されていない商品からはじめてみましょう。
ラム肉のみのドッグフードであれば、もし、アレルギー反応が出た場合に特定することができます。
メリット②肥満防止になる
ラム肉は、栄養価が高く低カロリー、低糖質で脂肪燃焼しやすい食材です。ラム肉の栄養素「L-カルニチン」は、体内の脂肪をエネルギーに変えて、太りにくい身体を作ることができます。ラム肉の「L-カルニチン」の含有量は、他のお肉よりも優れているので、肥満予防に良いメリットがあります。
もし、ワンちゃんにダイエットさせたい場合は、他のお肉よりもラム肉のドッグフードの方が、太りにくくなるためおすすめです。
メリット③健康づくりに役立つ
ワンちゃんは、動物性タンパク質を好むため、ドッグフードにお肉の原料が入っていると食いつきが良くなります。ただし、ワンちゃんの健康を考えるうえで、ドッグフードに使用されているお肉の原料についても見直すことも大切です。
そこで、ラム肉のドッグフードであれば、鶏肉よりも低カロリーで、脂肪燃焼を促す「Lカルニチン」や基礎代謝を助けるビタミンが豊富なので、愛犬の健康に良いメリットがあります。
また、ドッグフードの原材料で気にしたいのは、お肉の種類です。一般的に、人間が食べることができる肉が入っている場合は、「ラム肉」「鶏肉」「牛肉」のように表記されています。また、避けるべきお肉が入っている場合は、「肉類」「肉副産物」「畜肉副産物」「ミートミール」などのように表記されています。
愛犬の食事の管理をする際は、ドッグフードの表記の内容について確認して健康維持できるように注意しましょう。
ラム肉のドッグフードを与えるデメリット
続いて、ラム肉のドッグフードについて、以下の2つのデリットを紹介します。
- 1.価格が高い
- 2.好みが分かれる
デメリット①価格が高い
ラム肉のドッグフードは、他の肉類を原料とするドッグフードよりも価格が高くなる傾向です。ドッグフードの中で価格が安いのは、原料が集まりやすい鶏肉です。ラム肉のドッグフードは、鶏肉や他の肉類のものよりも最近、流通し始めた商品であるため、流通量が少ないので単価が高くなります。
デメリット②好みが分かれる
ワンちゃんの味の好みがあるので、ラム肉の場合、食いつきが良い悪いに分かれます。
ラム肉は、他の肉類よりも嗜好性が劣り、ラム肉特有の臭いを敬遠する犬もいます。
ワンちゃんが最も好む肉類は、牛肉です。続いて、豚肉、ラム肉、鶏肉、馬肉です。
いつもの食べなれたドッグフードの方が、好む習性があるので、少しづつラム肉のドッグフードに慣らしていくと良いでしょう。
ラム肉のドッグフードを選ぶ際のポイント
ラム肉のドッグフードを購入する際は、添加物と主原料をチェックしましょう。
添加物を確認する
加工食品には、保存料や香料、酸味料、着色料などの添加物が入っているため、ドッグフードを選ぶ際は、添加物の内容を確認して安全性の高いものを見極めましょう。
ドッグフードの添加物は、主に、栄養バランスを補う栄養添加物と、品質を保持するための酸化防止剤や、ワンちゃんの食欲増進のためのフレーバーなどが入っています。
- ・栄養添加物:ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類
- ・品質保持の添加物:酸化防止剤、
- ・食欲を増進させるための添加物:着色料。フレーバー
日本国内で販売されているドッグフードは、「ペットフード安全法」によって品質の安全が守られています。ペットフードの添加物は「ペットフード公正取引協議会」の規定によって
記載表示が義務化されているため、ラム肉のドッグフードを購入する際はパッケージの内容についてチェックし、安全な商品を選びましょう。
ラム肉が主原料のものを選ぶ
ドッグフードには、主原料が記載されていますので、ラム肉の表示をチェックして、もしアレルギー反応が起きた場合に備えて、特定できるように他のお肉との混合商品ではない物を選びましょう。
また、原材料表記は配合量の多い順に記載されているため、ラム肉が、3番目までに表記されている場合は、主原料として使用されていることになります。
主原料がラム肉であるドッグフードは、ワンちゃんの消化力を高めて胃に負担がかからないので安心です。
ラム肉の表記の例は、「ラム生肉」や「ドライラム肉」「ラムミール」「乾燥ラム肉プロテイン」等いろいろありますが、良質な商品は、「ラム生肉」です。
愛犬のアレルギー対策にラム肉のドッグフードがおすすめ
ラム肉は、栄養価が高く、カロリーが低く太りにくいので健康的にもおすすめのお肉です。
ワンちゃんのドッグフードにもラム肉が原材料のものを与えると、アレルギーになるリスクが軽減できたりするケースもあります。また、ワンちゃんの健康管理にも役立ちます。
愛犬と飼い主の方の食生活にラム肉を取り入れて健康な身体を作っていきましょう。
各店舗の情報はこちらからご覧ください。
監修者
鶴 洋輔
GOLDEN EYE SPARK株式会社
代表取締役
経歴
外資系IT企業出身、「健康食」である金の目のラムしゃぶを広げることに注力し、東京銀座におけるラム肉のパイオニアとして今年で25周年を迎える。
総理大臣経験者や数々の芸能人など各界の著名人の常連客が多い。
近年はラムしゃぶ以外のグリルや薬膳料理も好評を博している。